そうだ、AsciiDoc で職務経歴書を書こう

そうだ、AsciiDoc で職務経歴書を書こう 開発/PG

近年の物価上昇や養育費の上昇や増税で生活が苦しくなってきたので、いつでも転職活動を始められるように職務経歴書を準備することにしました。
始めは Microsoft Word で数年前に書いた職務経歴書に職歴を書き足そうとしたのですが、あまりにも編集しづらくて断念!

Microsoft Word で何が駄目だったかと言うと、経歴を書いていたテーブルに行を追加すると幅がズレて凸凹になってしまい、修正するにはテーブルを再作成する必要がありました。

職務経歴書を提出する時は PDF または 紙 になりますので、Word で作る必要はありません。
Webアプリ開発が仕事の私が設計書を書く時は Word 以外なら Excel か AsciiDoc を使います。
ただ、Excel は印刷機能が弱い…。

そうだ、AsciiDoc で職務経歴書を書こう。

とりあえず AsciiDoc の書式で書く

まずは Ruby をインストール。
次にRubyのパッケージ管理ツール「gem」で Asciidoctor をインストール。

gem install asciidoctor
gem install asciidoctor-pdf

そして Visual Studio Code でプレビューできるように拡張機能の AsciiDoc をインスールしました。

あとは Word で作った職務経歴書から 職務経歴書.adoc へ黙々と転記するだけです。

AsciiDoc を使うのが久しぶりで、ついつい Markdown で書いてしまいます…。今回も Asciidoctor 文法クイックリファレンス(日本語訳) のお世話になりました。

AsciiDoc から PDF を作成する

AsciiDoc から PDF を作成する手順によって、体裁の整え方や課題が違います。

方法1は、AsciiDoc を直接 PDF に変換する方法です。
方法2は、AsciiDoc を一旦 HTML に変換し、ブラウザの印刷機能で PDF を作成する方法です。

どちらの方法にも一長一短はありますが、印刷するところまでを考慮した結果、方法1を採用することにしました。

追記

このエントリを掲載して暫く後で 方法2(AsciiDoc➔HTML➔PDF) のデメリットを解消するアプリ(後述)を見つけましたので、今は方法2の採用をオススメします。

方法1: AsciiDoc から直接PDFに変換する

asciidoctor-pdf -a scripts=cjk -o dist/職務経歴書.pdf 職務経歴書.adoc

AsciiDoc から直接 PDF を生成するには、asciidoctor-pdf を使います。

日本語を出力するには自分でフォントを用意するか、default-with-font-fallbacks というテーマを使用します。

その方法を多くの方が紹介してくださっていますので、ここでは割愛します。

メリット

AsciiDoc から直接 PDF に変換する方法のメリットは、AsciiDocファイルを修正したらコマンド1つ叩くだけで PDF が作成できる点です。

また、ページ番号を付けることができるので、印刷を前提とした PDF を作成することが可能です。

デメリット

AsciiDoc で体裁を整えて格好の良い PDF を出力するには、テーマの設定を行う必要があります。テーマは YAML ファイルで定義します。

中身は少しCSSと似ていますが、CSSに比べたら出来ることは少なく、独自の仕様なので学習コストがかかります。

方法2: AsciiDoc から HTML に変換して印刷でPDFにする

asciidoctor -a stylesheet=style.css -o dist/職務経歴書.html 職務経歴書.adoc

まずは HTMLに変換して、Webブラウザの印刷で「PDFに保存」をします。

メリット

AsciiDoc で HTML を作成してから PDF に変換する場合のメリットは、CSS を使って体裁を整えられること。
Webフォントが使えたり、やりたい放題に近いです。
Webアプリ開発者の私としては、とても嬉しいメリットです。

デメリット

AsciiDoc で HTML を作成してから PDF に変換する場合の最大のデメリットは、PDF にする時にページ番号が付けられないこと。

これは致命的なデメリットでした。

ページが複数ある印刷物にはページ番号を付けるのが当然の作法です。
もしかすると書類選考時の減点要素になるかもしれませんので、ページ番号は是非に出したいです。

HTMLを印刷する時にブラウザでページ番号を付けようとすると、ファイルパスまで一緒に出力されていまします。
このファイルパスを消す方法は Google Chrome には無さそうです。
IEなら印刷設定を細かくできるのですが、私の環境からは既に消え去っています…。

PDFにページ番号を後付けする方法

Adobe Acrobat

有料版の Adobe Acrobat なら、保存された PDF を編集してページ番号を付けることが出来ます。

料金は年間プランなら 1,980円/月 で、月々プランなら 3,380円/月 です。

ページ番号付けるためだけの金額としては正直言って高い。

Adobe Acrobat を無料で使いたい場合、7日間無料トライアルもありますが、就職活動が長期化する可能性を考えると別の方法を考えていた方が良いでしょう。

因みに永続版(サブスクじゃない方)は 2022年12月1日をもって販売が終了しています。

PDF X

PDF X という Windows 向けアプリは、無料で PDF にページ番号を付け加えることが出来ます。

プレミアムオプションもありますが、ヘッダーやフッターを編集するだけなら無料で行えます。

PDF X は Microsoft Store でダウンロードすることができます。

まとめ

AsciiDoc はテーマ設定さえ出来てしまえば様々なドキュメントに使える強力なツールです。

私は職務経歴書を書くために AsciiDoc を使用することに決めて取り組み、悪戦苦闘しながらも PDF の出力が出来るようになりました。

AsciiDoc で設計書を書いた経験はありますが、テーマを設定したのは何気に初めてでした。

作成したテーマの公開については、まだ私が他人に教えられるレベルにはないので、また別の機会にしたいと思います。

以上、この情報がお役に立てれば幸いです。

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